Language: 日本語 English

経営学

第16回VCASIセミナー「Experiments on Emergence of Leadership in Teams」(末廣英生先生)

日時: 
2009年9月2日(水)15:00-17:00
場所: 
日本財団ビル3階A会議室
発表者: 
末廣英生(神戸大学経営学部教授)
川越敏司(VCASIフェロー、公立はこだて未来大学情報科学部准教授)
概要: 

チーム生産において、率先垂範の意味でのリーダーシップがどのように成立するかを実験によって明らかにした。2人の個人が、チーム生産性に関する私的情報を持って、自分で選択する水準の努力を、自分の望むタイミングで、チームのために投入するチーム生産ゲームを考える。このゲームには、パラメーターが一定の条件を満たすとき、複数の均衡が存在する。この条件を満たすモデルを実験した結果、チーム生産性に自信のある個人はリーダーシップ行動をとり、自信のない個人はフォロワーとなる、leadership by confidenceが現れた。次に、このリーダーシップ現象が内生的シグナリングとして生起しているかどうかを検証する実験として、同じ利得の下で私的情報を排除した環境で実験したところ、その環境ではリーダー・フォロワー関係が成立しなかった。さらに、伝達されているシグナルの内容が、送り手のパレート最適選択の提案である可能性を検証する実験を行った。その実験では、約半数の被験者がパレート最適選択を選好しているが、そのような被験者のうち自らリーダーシップをとって(均衡行動ではない)パレート最適選択の提案を行う者は限られていた。
従って、チーム生産におけるリーダーシップの成立には、leadership by confidenceが
均衡として支持されることが鍵となることがわかった。
※この研究は、末廣先生と安部浩次先生(神戸大学大学院経営学研究科)、小林創先生(大阪府立大学経済学部)の共同研究です。

末廣先生のご研究については、すでに上に挙げたweb site

Author(s): 
戸矢理衣奈
日付: 
Mon, 2009-06-01
Abstract: 
国際日本文化研究センターホームページ(http://www.nichibun.ac.jp/)→図書館→日文研の出版物→『日本研究』データベース→索引
Author(s): 
鶴光太郎、水町勇一郎、樋口美雄
ISBN: 
4535555788
Published Date: 
Sun, 2009-03-01
Publisher: 
日本評論社
Abstract: 
もっとも重要なカギは「ヒト」の力。「木を見て森を見ず」ではなく「広角レンズ」の視点で、日本の労働市場を支える制度・仕組みの新たな「かたち」とそれに向けた改革の方向性を提示。

Field Body: 

第4回VCASI公開フォーラム『コーポレーション』

日時: 
2009年3月28日(土) 10時から17時半
場所: 
日本財団ビル2F 大会議室
発表者: 
青木昌彦(VCASI主宰、スタンフォード大学名誉教授)
源河達史(新潟大学超域研究機構准教授;VCASIフェロー))
池上英子(New School for Social Research教授;VCASIフェロー)
池尾和人(慶應義塾大学経済学部教授;VCASIフェロー)
季衛東(上海交通大学法学院院長、神戸大学法学部教授;VCASIフェロー)
久米郁男(早稲田大学政治経済学部教授;VCASIフェロー)
宮島英昭(早稲田大学商学学術院教授;VCASIフェロー)
守島基博(一橋大学大学院商学研究科教授;VCASIフェロー)
中林真幸(東京大学社会科学研究所准教授;VCASIフェロー)
新原浩朗(経済産業省経済産業政策局産業組織課 課長)
酒井啓子(東京外国語大学大学院教授;VCASIフェロー)
瀧澤弘和(多摩大学グローバルスタディーズ学部准教授;VCASIフェロー)
谷口和弘(慶応義塾大学商学部准教授;VCASIフェロー)
鶴光太郎(RIETI上席研究員;VCASIフェロー)
植田一博(東京大学大学院総合文化研究科准教授;VCASIフェロー)
概要: 

グローバル化した世界において、企業の組織構造とコーポレート・ガバナンスはいかなるものになるのだろうか。

世界的な金融危機に直面する今日、株主志向のコーポレート・ガバナンスへの単純な収斂論には疑問が付され、この問いは一層切実なものとなっている。変化の先を見据えるためには、企業と企業を機能させる政治・社会制度との連関を見つつ、それらの果たす役割に着目することが必要である。他方、認知科学や脳科学における社会的認知に関する知見の蓄積や実験経済学の成果などから、経済学がこれまで依拠してきた、合理的個人を基礎として組織を捉えるモデルの限界が明らかになり、個人と組織の関係を分析する新たなアプローチが模索されている。企業を含む広義の社団組織としてのコーポレーションという概念の捉え直しが、理論・実証・政策の諸領域にわたって求められているといえるだろう。

今般、VCASIでは上述した問いにアプローチするべく、「コーポレーション」をテーマに研究プロジェクトを立ち上げた。本公開フォーラムはそのキックオフともいえるもので、プロジェクトメンバーを中心に今後の課題について広く採り上げ、また議論することを目的としている。

まず第1部では、集団的認知とコーポレート・ガバナンスの形態との結びつきを理論的に考察し、コーポレーションの多様化を分析する視座を提示する。続く第2部では、コーポレーションの自己統治を機能させる文化や社会規範が、それぞれの政治・社会において形成されてきた過程を、日本・中国・西欧・イスラームを事例に、比較・歴史的な視点から議論する。そして第3部では、こうした議論をふまえ、今日の経済危機や雇用問題をみるとき、いかなる政策的含意が引き出せるか議論する。

パネルには社会科学諸分野や認知科学などの研究者・実務家が立ち、ディシプリンを越えた討議を行う。
関心をお持ちの多くの方に、参加をお願いしたい。 (プロジェクトリーダー:青木昌彦)

プログラム:

(1) 第1部 コーポレーションの本質を再考する---認知システムとしての側面から
10:00-12:00
報告:青木昌彦(VCASI主宰、スタンフォード大学名誉教授)
ビデオあり: 
報告ページにビデオあり
First Name(English): 
Riina
Last Name(English): 
Toya

 

Speciality: 

歴史学(経営史、文化史、社会史)、社会心理学、ブランディング

Interests: 

企業イメージ構築の歴史的分析、「感性産業」の組織的特色、企業と社会・文化、グローバル化とデザイン、慣習としての美意識と経済

Recent Thoughts: 

ファッションや化粧品などを中心に「感性産業」と称される企業のイメージ(あるいはブランド価値)がいかに構築されていくのか、その歴史的過程に関心を持っています。時代の先端となる美意識を再生産する組織の特性に加えて、そうした企業の活動と都市や国のイメージの形成との相関についても、幅広く社会史を視野にいれながら分析していきたいと思います。資生堂(1872年創業)を対象に研究を続けています。

Publications: 
Recent Works: 
  • 『東京銀座資生堂(仮題)』
Affiliation: 
国際日本文化研究センター
Author(s): 
青木昌彦、奥野正寛、金ケイキ
ISBN: 
4532131405
Published Date: 
Sat, 1997-11-01
Publisher: 
日本経済新聞社
Abstract: 
「市場か政府か」あるいは「市場友好的見解か開発指向国家的見解か」の二者択一ではなく、政府の役割に関する第三の見解「市場拡張的見解」を提示。日本をはじめ、世界のあらゆる国・地域の経済発展・構造改革、経済システム論争への豊富な含意を備えた革新的な理論・歴史研究。
Field Body: 

Author(s): 
青木昌彦、ロナルド ドーア
ISBN: 
487188404X
Published Date: 
Fri, 1995-12-01
Publisher: 
NTT出版
Abstract: 
日本企業の本質的理解と制度改革をめざす14の論文を収録。日本経済の進むべき道を示唆。「日本企業の研究開発」「企業集団とメインバンク制度」「株式持合いとコーポレート・ガバナンス」など。
Field Body: 

Author(s): 
青木昌彦
ISBN: 
448085617X
Published Date: 
Thu, 1992-10-01
Publisher: 
筑摩書房
Abstract: 
企業を中心とする日本経済のミクロ構造を統一的・包括的に分析し、日本経済の基本的な制度構造の特性を明らかにした画期的な研究成果。1990年日本学士院賞。全米大学出版局連合第1回有沢広巳記念賞。イタリア・イグレシアス経済科学賞各賞受賞。
Field Body: 

Author(s): 
大屋雄裕
ISBN: 
4779501466
Published Date: 
Tue, 2007-05-01
Publisher: 
ナカニシヤ出版
Abstract: 
「男女共同参画社会基本法」において、男女共同参画社会を形成するために不可欠な政策として位置づけられた「積極的改善措置」=ポジティブ・アクション(アファーマティブ・アクション)。いまや世界の約半数の国で何らかのポジティブ・アクション政策が採用される中、わが国においてはその定義や具体的な適用をめぐって広範な合意が成立しているとはいまだいえない。本書では、デモクラシー論、リベラリズム、平等理論の観点からその定義を理論的に考察し、さらには政治・行政・経済・教育・社会保障など具体的側面におけるそのあり方を展望する。新たな制度デザインのために多角的な論点を提供する初の本格的論文集。
Field Body: 

Author(s): 
谷口和弘
ISBN: 
4757121881
Published Date: 
Fri, 2006-12-15
Publisher: 
NTT出版
Abstract: 
戦略経営論の基本的な考え方を解説。
さらに、際立つ個人や際立つ企業を知るために、「浜崎あゆみ」「中村邦夫」「グーグル」「ヴィロン」の4つのケースについて紹介する。

「実学としての戦略経営論は、すぐに役立つノウハウ、カネモウケのコツ、あるいはヒルズ族になる(六本木ヒルズだけでなく、ビバリーヒルズも含む)になる秘訣を教えてくれないとしても、企業の環境や資源を分析し、経営の質を高めるための参考にはなる(あとがき 成功は失敗の素より)」

経営者、ビジネス・パーソン、企業や戦略経営の研究にかかわっている研究者や大学院生、経営学に関心のある高校生など、必読の書。

理論と現実の相互作用という「実学の精神」とは何か、について本書をつうじて理解し、賢く戦う知恵を身につけてほしい。
Field Body: 

Author(s): 
谷口和弘
ISBN: 
4757121814
Published Date: 
Sat, 2006-06-24
Publisher: 
NTT出版
Abstract: 
企業とは何か、企業は制度をどう配置するのか。企業の境界と組織デザイン、会社法と比較コーポレート・ガバナンスの最新問題を、ルイ・ヴィトンからライブドアまで豊富な事例と最新理論を用いて分析。21世紀の企業・株式会社研究の新機軸。企業制度論が示す現代経営の指針。
Field Body: 

Author(s): 
谷口和弘
ISBN: 
4757122187
Published Date: 
Fri, 2008-06-13
Publisher: 
NTT出版
Abstract: 
本書は,組織とは何かを理解するためのさまざまな理論やケースを扱っている。資生堂やYKKなどの15のケースをつうじて,理論を用いながら現実が解釈できるような構成になっている。その姉妹編である『戦略の実学:際立つ個人・際立つ企業』(NTT出版, 2006) では,個人や企業が他とは異なる際立った存在になるために,戦略がはたす役割に焦点をあてた。本書では,戦略を実行する仕組としての組織がはたす役割に焦点をあて,組織がもつ毒と薬の両面について論じた。ただし,これらの本はともに「理論と現実の相互作用」を強調する実学の精神にもとづいており,両者を補完的に利用することで企業の性質をより深く知ることができるだろう。
Field Body: 

First Name(English): 
Kazuhiro
Last Name(English): 
Taniguchi

 

Speciality: 

戦略経営論,制度経済学

Interests: 

比較コーポレート・ガバナンス,認知と行動,企業の境界と組織アーキテクチャ,比較制度分析

Recent Thoughts: 
企業を理解するうえで,「戦略」「組織」そして「ガバナンス」がカギだと考えている。そして,これらの企業制度を理解するには,経営者のビジョンや戦略的意思決定,企業を構成するステイクホルダーの相互作用のパターン,そして組織のなかで開発・蓄積されたケイパビリティに焦点をあてなければならないだろう。比較制度分析の方法を「超ミクロ的」に応用するとともに,事例研究やテキスト・マイニングなどの力を借用しながら,株式会社のガバナンス・システムの多様性,企業における個人の認知と行動,そして企業の境界と組織アーキテクチャの変化といった一連の問題に取り組んでみたいと思っている。
Recent Works: 
Affiliation: 
慶應義塾大学
First Name(English): 
Masaki
Last Name(English): 
Nakabayashi
Speciality: 

経済史,経営史

Interests: 

比較制度分析、市場における取引統治の歴史的変化、生産組織の歴史的変化

Recent Thoughts: 

世界恐慌という手ひどい「市場の失敗」を受けて、アメリカを筆頭とする先進国の政府は、証券市場や金融市場、そして財市場に透明なルールを張り巡らし、情報の非対称から生ずる「市場の失敗」を抑え込む努力を営々と積み重ねてきました。その透明なルールの支配的な市場における効率的な価格形成が、単なる商取引の拡大だけでなく、生産活動における技術革新を加速してきたことに疑いの余地はないと思います。しかし、同時に、既成の公的ルールの外側にあるリスクを金融派生商品として商品化し、店頭取引(Over-The-Counter)網を通じて新たな市場を創り出す営みも絶えることがありません。「証券化」を筆頭に、商取引の市場そのものを拡げてゆく、そのような動きが経済成長に貢献してきたことも否定できないでしょう。一方、2008年初現在、そうした商品のひとつであったサブプライムローンの引き起こした問題に対応して、先進国の金融当局は、OTC取引に対しても透明なルールの適用を拡げていく道を模索し始めているようです。実は、このような、新しい財やサービスの取引の出現と、その取引に透明なルールをかぶせて統治しようとする政府のせめぎ合いは、近世期以来、常に繰り返されてきました。そのせめぎ合いのそれぞれの局面が、経済発展のどの側面を促進してきたのか、歴史的に考えてみたいと思っています。

Publications: 
  • 中林真幸『近代資本主義の組織―製糸業の発展における取引の統治と生産の構造―』、東京大学出版会、2003年
Recent Works: 
  • 中林真幸/石黒真吾編『比較制度分析・入門』、有斐閣、近刊
Affiliation: 
東京大学社会科学研究所
First Name(English): 
Motohiro
Last Name(English): 
Morishima
Speciality: 

雇用システム論(人材マネジメント論)

Interests: 
  1. 企業の人材マネジメントと労働者の福祉および企業業績の関係、
  2. 相互依存的システムとしてみた人材マネジメントの仕組み
  3. 企業内正義(organizational justice)と人材マネジメントの関係
Recent Thoughts: 

今、日本の雇用の仕組みが大きく問われています。なかでも過去15年間企業が行なってきた雇用システム変化の努力が、働く人の福祉に影響を与え、企業の長 期的な競争力が失われる危険が迫っていると感じています。また株主主権の名の下に、働く人のヴォイスが企業のなかで反映される道が閉ざされてきました。た だ、その解決策として、昔のシステムに戻るだけでは意味がありません・・・最近こんな問題意識から、もう一回丁寧に日本の雇用システムを考えたいと思って います。

Publications: 
  • "Information Sharing and Firm Performance in Japan: Do Joint Consultation Committees Help?" Industrial Relations, Vol. 30 (Winter, 1991), pp. 37-61.
  • "Evolution of White-Collar HRM in Japan." In David Lewin, Bruce E. Kaufman, and Donna Sockell (eds., ) Advances in Industrial and Labor Relations, Vol. 7 (1996). Greenwich, CT: JAI Press, pp. 145-176.
  • 『人材マネジメント入門』(日本経済新聞社、2004年)
Recent Works: 
  • 「企業と労働者をともに繁栄させる人材マネジメントへ向けて」(I部第2章)「「評価・処遇システムの現状と課題」(II部第2章)労働政策研究・研修機構(編)『日本の企業と雇用』(独)労働政策研究・研修機構、2007年.
Affiliation: 
一橋大学大学院商学研究科

第2回VCASI公開フォーラム 『移り行く資本主義 I:コーポレート・ガバナンスと人的資産』

日時: 
2008年1月18日(金) 15時から18時半
場所: 
日本財団ビル2階 大会議室
発表者: 
Simon Deakin (University of Cambridge)
青木昌彦 (スタンフォード大学;VCASI主宰)
宮島英昭 (早稲田大学;VCASIフェロー)
池尾和人 (慶應義塾大学;VCASIフェロー)
守島基博 (一橋大学大学院)
コーディネーター: 
鶴光太郎 (経済産業研究所;VCASIフェロー)
概要: 
最近の日本や西ヨーロッパでは、コーポレート・ガバナンスと人的資源経営のリンケージに関して新しいパターンの形成をうかがわせるような動きが見られています。この動きはどう解釈されるべきでしょうか?株式市場が企業のコントロールの役割を担う、という最近まで支配的だった考えは、それをうまく説明することができるのでしょうか?
このフォーラムでは、今ヨーロッパでもっとも精力的にこのテーマについての理論的・実証的研究を発表しているケンブリッジ大学教授、同大学経営研究所副所長サイモン・ディーキン教授を招いて討論を行います。VCASIからは青木昌彦主宰が最新の研究成果を発表し、又数人のフェローが議論に加わります。奮ってご参加の程、お願い申し上げます。

議事次第:

第一部 基調講演 (15:00-16:30)

青木昌彦(スタンフォード大学名誉教授;VCASI主宰) 15:00~15:40
Simon Deakin(ケンブリッジ大学法学部教授) 15:45-16:30
ビデオあり: 
報告ページにビデオあり