Language: 日本語 English

欺瞞コミュニケーション

Author(s): 
川越 敏司
日付: 
Mon, 2007-01-01
Abstract: 

利害対立のあるコミュニケーション状況では意味のあるコミュニケーションは起こりえないというゲーム理論の予測 に対し、コミュニケーション理論の実験では送り手がウソをついているにも関わらず、受け手はそれを真実とみなす傾向があるという真実バイアスが知られてい る。ゲーム理論の主張とコミュニケーション理論の主張のどちらに信憑性があるかを調べるために、実験室において送り手・受け手ゲームに関する実験を実施し た。実験では、送り手のインセンティブを変えた2種類のゲームを用意した。Kawagoe and Takizaw (2005)の合理性の階層モデルによる分析では、このうち一方のゲームにおいてのみ真実バイアス均衡が存在する。実験は日本とフランスで行われたが、実 験結果は合理性の階層モデルによる予想と整合的であった。

経済セミナー 2007年1月号, pp.34-37