Language: 日本語 English

社会的交換

Author(s): 
高岸治人 ・高橋伸幸 ・ 山岸俊男
日付: 
Wed, 2007-08-01
Abstract: 

人々は、資源の不公平な分配などの不公正な状況に直面した際に、多くの場合、その不公正を是正しようとする傾向 を持つ。これまでの最後通告ゲームでの実験によって、行為者の不公正な意図が、不公正の直接の被害者による不公正是正行動に重要な役割を果たしていること が示されてきた。本研究では、同じ研究方法を用いて、第三者が行う不公正是正行動においても、行為者の不公正な意図が重要な役割を果たしているかどうかを 実験によって検証した。実験の結果、意図の効果は見られたものの、意図がない状況でも、多くの参加者が不公正是正行動をとることが示された。これらの結果 は、第三者による不公正是正行動では、“不公正な意図”はもとより“不公正な結果”が重要な役割を果たしていることを示唆している。

Author(s): 
品田 瑞穂 ・ 山岸 俊男
日付: 
Wed, 2007-08-01
Abstract: 

近年の実験研究では、社会的交換において第三者の立場にある参加者が、参加者自身にとって罰行動が何の利益もも たらさない場合であっても、他者を搾取した非協力者を罰するためにすすんでコストを支払うことが示されている。本研究では、このような第三者による罰行動 は、協力的な社会的交換を維持するための二次の協力行動であると考える。重要な社会的交換が外集団成員よりも内集団成員との間で行われることを所与とする と、第三者による罰行動は内集団成員に対してより向けられやすいと考えられる。Shinada, Yamagishi, & Ohmura (2004) はこの予測を検討する実験を行い、協力者は内集団の非協力者をより強く罰するが、非協力者は逆に外集団成員を強く罰するという結果を示している。本研究 は、Shinadaらの実験における外集団への罰行動を、相手との利益の差を最大化するための競争的行動と解釈し、罰しても相手との利得差が拡大しない実 験で、参加者が内集団成員と外集団成員に対し罰の機会を与えられる実験を実施した。実験の結果、仮説を支持する結果が得られた。参加者は、外集団の非協力 者よりも内集団の非協力者を罰するためにより多くの金額を支払った。