Language: 日本語 English

経済学

VCASI公開研究会「社会のルールについてIV: 障害と経済について」

日時: 
2009年3月19日(木) 13:00~17:10
場所: 
日本財団ビル2階 第1~4会議室
発表者: 
金子能宏氏(国立社会保障人口問題研究所)
松井彰彦氏(東京大学:VCASIフェロー) ※
両角良子氏(富山大学)
長江亮氏(早稲田大学高等研究所)
関口洋平氏(東京大学 大学院)
コーディネーター: 
川越敏司氏(公立はこだて未来大学:VCASIフェロー)
概要: 

障害者の基本的人権と自由を守り、これらによってもたらされる利益を完全かつ平等に享受できることを謳った「国連障害者権利条約」が国連総会で採択されたのが2006年12月13日。わが国は2007年9月28日に調印し、現在はその批准に向けての働きかけが行われています。

他方、国内法の整備も急務となっており、その流れを受けて障害者法制・政策の転換が始まろうとしています。なぜなら障害者権利条約は、障害を医学的見地に立ってとらえることから、社会における問題としてとらえるという障害者観のパラダイム転換を反映した内容になっているからです。そして障害者問題の根源は社会制度の中にあるという考え方が広まるにつれ、社会科学的分析の必要性が高まっています。近時のゲーム理論や実験経済学、計量経済学の発展もまた、こうしたニーズに応えて分析を行う際のツールを提供しています。

今回の研究会では「障害と経済」と題して、障害学と経済学の学際的共同研究のこれまでの成果を発表します。これは、新しい時代の障害者観や障害者問題に関する政策を考えるにあたって、最先端の研究動向を紹介することで、障害学だけでなく、社会科学全体の進歩に寄与しようというものです。ご期待ください。

(※)松井彰彦氏(東京大学:VCASIフェロー):東京大学で「学術創成研究:総合社会科学としての社会・経済における障害の研究」の研究代表者をつとめている。

プログラム
Author(s): 
小林慶一郎、加藤創太
ISBN: 
4532194830
Published Date: 
Sun, 2009-02-01
Publisher: 
日本経済新聞社
Abstract: 
世界を揺るがす金融危機は、日本が歩んだ道と何が同じで、何が違うのか―。バブル崩壊後、長期低迷に苦しんだ日本経済の再生策を包括的に説き、現実の政策に大きな影響を与えた1冊を文庫化。日経・経済図書文化賞、大佛次郎論壇賞奨励賞を受賞。世界経済危機と本書の関連について、新たに増補した最終章で詳細に論じる。
Field Body: 

Author(s): 
池尾和人、池田信夫
ISBN: 
4822247236
Published Date: 
Thu, 2009-02-19
Publisher: 
日経BP社
Abstract: 
日本の知的レベルの劣化については、既に多くの識者が警鐘を鳴らしている。未曾有の世界同時不況に直面した現在、各国の対応を見てみると、彼我の「格差」がよくわかる。各国の政治家、官僚、学者、そしてマスメディアは何を問題とし、どんな論議をしているのだろうか。それに対して、わが日本は?
ケインズは『一般理論』の結びで、世の政治家や実業家は何十年も前の古い経済思想の奴隷であると書いた。本書は、「市場原理主義」か否かといったメディアが好む粗雑な議論を排し、世界標準となっている経済学の知識をわかりやすく政治家、官僚など政策に携わる人々に提供しよう狙いで、2008年末に4回にわたる対談を行い、緊急にまとめたもの。
池田氏が主に聞き手となり、池尾氏が講義するという形になっている。
内容は今回の経済危機の分析だけにとどまらず、マクロ経済学の新しいコンセンサス、エージェンシー問題、コーディネーションの失敗、政策の時間整合性など経済学的知見をフルに活用して、日本の「失われた10年」の原因分析も含めて説明している。
Field Body: 

日時:     2008年12月16日(火)13:00から
Author(s): 
Fuhito Kojima
Date: 
Wed, 2009-01-21
Abstract: 
Stability is a central concept in matching theory, while nonbossiness is im-
portant in many allocation problems. We show that these properties are incompatible:
There does not exist a matching mechanism that is both stable and nonbossy.
Author(s): 
Fuhito Kojima
Date: 
Wed, 2009-01-21
Abstract: 
This paper proposes a new stability concept in matching markets
between schools and students, robust stability. A mechanism is ro-
bustly stable if it is stable, strategy-proof and also immune to a com-
bined manipulation, where a student first misreports her preferences
and then blocks the matching that is produced by the mechanism.
First, we show an impossibility result: Even when school priorities
are publicly known and only students can behave strategically, there
is no robustly stable mechanism. Our main result characterizes the
market conditions under which a robustly stable mechanism exists.
Specifically, we show that there exists a robustly stable mechanism if
and only if the priority structure of schools is acyclic (Ergin 2002),
and in that case, the student-optimal stable mechanism is the unique
robustly stable mechanism.
「ふつう」のしくみと障害者
執筆者:松井彰彦 東京大学経済学研究科教授

当たり前のことだが、世の中の様々なしくみは「ふつう」の人を基準に作られている。手すりの位置や階段の段差のような物理的なものから税制や社会保障制度のような経済制度まで、目に見えるものから目に見えないものまですべての基準は「ふつう」の人である。その結果、「ふつう」の基準から外れている人には様々な呼称がつけられる。ホームレス、母子家庭、障害者などなど。かれらはグループ分けされ、必要最低限のニーズを行政に決められ、個々のニーズは「ぜいたく」と呼ばれ、社会のお荷物として生きていくことになる。「障害者」から「健常者」へ移ることにも障害(バリア)が設けられている。

第8回VCASIセミナー『論理学的に見た、ゲーム理論のプレイヤー』

日時: 
2009年1月20日(火)18時半から
場所: 
日本財団ビル3階 A会議室
発表者: 
平井洋一氏(東京大学大学院情報理工学系研究科コンピューター科学専攻/論理学;Friend of VCASI)
コーディネーター: 
成田悠輔氏(VCASI研究助手)
概要: 
ゲーム理論の概念は、プレイヤーの能力や属性に関する前提がある。前提が弱い均衡概念は、弱い言語で特徴づけできるはずだ。言語の強弱を比較するには、自然言語より論理式が適している。まずrationalizabilityを様相μ計算という様相論理で特徴づけし、rationalizability概念が前提とするプレイヤーの能力について考察する。

参考資料: 当日の話そのものでは、どちらもまったく前提にしません。

First Name(English): 
Riina
Last Name(English): 
Toya

 

Speciality: 

歴史学(経営史、文化史、社会史)、社会心理学、ブランディング

Interests: 

企業イメージ構築の歴史的分析、「感性産業」の組織的特色、企業と社会・文化、グローバル化とデザイン、慣習としての美意識と経済

Recent Thoughts: 

ファッションや化粧品などを中心に「感性産業」と称される企業のイメージ(あるいはブランド価値)がいかに構築されていくのか、その歴史的過程に関心を持っています。時代の先端となる美意識を再生産する組織の特性に加えて、そうした企業の活動と都市や国のイメージの形成との相関についても、幅広く社会史を視野にいれながら分析していきたいと思います。資生堂(1872年創業)を対象に研究を続けています。

Publications: 
Recent Works: 
  • 『東京銀座資生堂(仮題)』
Affiliation: 
国際日本文化研究センター
Author(s): 
Toshiji Kawagoe and Hirokazu Takizawa
Date: 
Fri, 2008-10-24
Abstract: 
The centipede game is one of the most celebrated examples of the paradox of backward induction. Experiments of the centipede game have been conducted in various settings: two-person games with linearly increasing payoffs (McKelvey and Palfrey, 1992), two-person games with constant-sum payoffs (Fey, McKelvey and Palfrey, 1996) and three-person games (Rapoport et al. 2003). The deviations from the subgame-perfect equilibrium prediction observed in laboratories have so far been attributed to some kind of fairness concern or altruism of the subjects. This paper attempts to offer another explanation for the observed deviations by using level-k analysis, a non-equilibrium model of strategic thinking. We show that level-k analysis gives consistently good predictions for the results of experimental centipede games. The results suggest that experimental results of centipede games be explained without invoking fairness or altruism.
Author(s): 
塩沢由典
ISBN: 
443170860X
Published Date: 
Sat, 2000-07-01
Publisher: 
シュプリンガー・フェアラーク東京
Abstract: 
本書は、進化経済学の制度・組織・技術・システムなどの多様性に注目し、内生的に進化するものとしてそれらを分析・研究した。
Field Body: 

Author(s): 
ポール・オームロッド
ISBN: 
4152083697
Published Date: 
Sat, 2001-09-01
Publisher: 
早川書房
Abstract: 
経済成長や景気循環などの経済学的に重要な概念を例に、これまで正統派経済学によってなされた誤りを検証し、科学的な態度から政府が真に取るべき景気対策を示す。イギリスで最も注目されたエコノミスト、ポール・オームロッドが、社会・経済を複雑系としてとらえる新しい見方を提示した話題の経済書。
Field Body: 

Author(s): 
塩沢由典
ISBN: 
4818817082
Published Date: 
Thu, 2004-04-01
Publisher: 
日本経済評論社
Abstract: 
経済学の現在は今日の歴史的世界の裡にどのような位置にあるか、もし経済学に可能性が残されているならば、その「可能性の中心」とはどのようなものか。第一線の研究者が挑む。

Field Body: 

Author(s): 
塩沢由典
Published Date: 
Fri, 2002-03-01
Publisher: 
藤原書店
Abstract: 
数学から転じ、アルチュセールを介したマルクスの読み、スラッファを通した古典経済学の読み直しを通して経済学を始め、複雑系経済学、進化経済学へ至った道程をふり返り、市場主義全盛の今、あるべき新しい経済学の姿を示す。
Field Body: 

Author(s): 
青木昌彦、奥野正寛、金ケイキ
ISBN: 
4532131405
Published Date: 
Sat, 1997-11-01
Publisher: 
日本経済新聞社
Abstract: 
「市場か政府か」あるいは「市場友好的見解か開発指向国家的見解か」の二者択一ではなく、政府の役割に関する第三の見解「市場拡張的見解」を提示。日本をはじめ、世界のあらゆる国・地域の経済発展・構造改革、経済システム論争への豊富な含意を備えた革新的な理論・歴史研究。
Field Body: 

Author(s): 
青木昌彦、ロナルド ドーア
ISBN: 
487188404X
Published Date: 
Fri, 1995-12-01
Publisher: 
NTT出版
Abstract: 
日本企業の本質的理解と制度改革をめざす14の論文を収録。日本経済の進むべき道を示唆。「日本企業の研究開発」「企業集団とメインバンク制度」「株式持合いとコーポレート・ガバナンス」など。
Field Body: 

Author(s): 
青木昌彦
ISBN: 
448085617X
Published Date: 
Thu, 1992-10-01
Publisher: 
筑摩書房
Abstract: 
企業を中心とする日本経済のミクロ構造を統一的・包括的に分析し、日本経済の基本的な制度構造の特性を明らかにした画期的な研究成果。1990年日本学士院賞。全米大学出版局連合第1回有沢広巳記念賞。イタリア・イグレシアス経済科学賞各賞受賞。
Field Body: 

First Name(English): 
Yoshinori
Last Name(English): 
Shiozawa
Speciality: 

複雑系経済学、進化経済学、国際貿易論、関西経済論

Interests: 

社会技術、社会実験、エージェント・ベースのシミュレーション、金融工学の基礎の批判的検討、都市の経済学

Recent Thoughts: 

「社会技術」を最近のキーワードとしている。社会技術は、社会運営の大小の知恵であり、社会制度からビジネス・モデルまでの広がりがある。「社会技術を開発する」という視点に立つと、マクロ経済学と違い、等身大の技術もが研究対象となる。そこでは社会実験が重要な方法となる。開発への試みから新しい理論的知見も生まれよう。これは社会科学を発展させる新しい研究様式となる可能性がある。こうした視点で見ると、理論化されていないが、すでに多様な場面で、社会技術の開発と実験とが取りくまれている。

Publications: 
  • 塩沢由典 2010『関西経済論 原理と議題』晃洋書房、1-583.

  • 塩沢由典 2006「概説」進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』共立出版、3-134.

  • 塩沢由典 2002 『マルクスの遺産』藤原書店、1-446.

Recent Works: 
  • Shiozawa, Y. 2009 "Samuelson's Implicit Crticism against Sraffa and the Sraffians and Two Other Questions," The Kyoto Economic Reiew, 78(1) 9-37.

  • 塩沢由典2008「社会科学と社会技術」石黒武彦編『科学と人文系文化のクロスロード』萌書房、161-185.

  • 塩沢由典2007「社会科学における実験という方法」『同志社大学ヒューマン・セキュリテイ研究センター年報』4, 100-145.

     

Affiliation: 
中央大学商学部