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2010年2月27日(土)、「インクルーシブな社会を目指した障害者政策の構築」プロジェクト、第7回の研究会が開催された。参加者は、フェローの川越敏司(公立はこだて未来大学複雑系科学科)、瀧澤弘和(中央大学経済学部)プロジェクト・メンバーの岡部耕典氏(早稲田大学文化構想学部)、中根成寿氏(京都府立大学公共政策学部)、長江亮(早稲田大学高等研究所)、佐藤孝弘(東京財団)、そしてRAの鈴木和尭であった。

講演者の中根からは、イギリスでのダイレクトペイメント制度における知的障害者の位置づけ、知的障害者の自己決定と何かについて、セルフアドボカシー概念とそのグループ構造に受ける影響、日本における障害者福祉政策における代理決定の課題にういて報告がなされた。この発表においては、「自己決定」と言うだけでは「空虚で」「堅い」ものに過ぎないのであり、当事者に決める能力や意思がなければ、支援を受けて決定し、自己決定を「緩い」ままにしておくことが可能なのではないかという指摘がなされた。また知的障害者の自己決定については、近年セルフアドボカシーという取り組みが盛んであるが、セルフアドボカシーを行うグループ構造によっては、セルフアドボカシーが支援者による代理決定、権利擁護構造を再生産するという恐れがある。これは知的障害者をより合理的に「無能力化」するプロセスであり、ケアサービス利用の決定の際にはここが注意されなければならないという発表があった。

講演後の議論では、川越から経済学の視点では、代理決定が社会の効率性を下げることはこれまで十分に言われてきたこと、社会学の立場から言われるパレート最適などについては、一定の疑問が提示された。

その後、プロジェクトの成果報告書に関して議論がなされ、川越が研究会で論じられた主要な論点について、経済学の視点からまとめた論文を4月上旬までに執筆し、それを受けて岡部と中根が社会福祉学の立場からのコメント、川島と星加が障害学の立場からのコメントを、それぞれ6月完成をめどに執筆するということになった。

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