Language: 日本語 English

VCASIセミナー

2009年12月18日(金)18:30-
日本財団ビル2階第1,2会議室(http://www.vcasi.org/access.html)
川﨑政司先生(慶應義塾大学/立法学、立法実務)
これまでの立法のあり方等にかかわる問題点を確認した上で、政治主導と立法に関し、そこにおける「政治」の意味と役割、内閣中心構想の憲法的限界、政と官の関係のあり方、内閣法制局をめぐる議論、法的な質の確保の必要、政府と与党の関係、国会審議のあり方と与党議員の役割、議員立法のあり方、国民による政治を強調する議論・動きとその現実、マニフェストの位置づけなどの諸点について、昨今の事例、改革の動きなどを踏まえながら、検討を行い、政治的なものが強まる中での立法のあり方を考える。
2009年12月15日(火)17:30-
日本財団ビル3階A会議室
谷淳先生(理化学研究所脳科学総合研究センター動的認知研究チーム/認知発達 ロボティクス)
本セミナーでは現象学的な自己のありようについて自律エージェントの観点から議論する。特に演者の一連の脳・認知ロボットの実験研究から、自己についての三つの在り様、最小自己、社会的自己、自己参照的自己について言及していく。これらの自己についての統合的な考察から、真の自己は自らの過去の回帰・反省と将来への予測の相互作用のもとに自己組織化される臨界的な状況においてのみ存在すること、そして真の自律性はそのような自己の発現が不可欠であることを示していく。

2009年12月14日(月)17:00-18:30
日本財団ビル3階A会議室
吉田敬(東京大学)
本発表では,まず社会科学の哲学とはどのような分野で何を問題としているのか,概説する.その後で,近年話題となっている神経経済学の中から,協力行動と嗜癖という二つの問題を取り上げる.前者の協力行動については,エルンスト・フェールらの研究を,後者の嗜癖に関しては,ドン・ロスらのギャンブル依存症に関する研究を検討してみたい.最後に,こうした二つの研究は,ひとまとめに神経経済学と呼ばれているものの,それぞれ異なるアプローチに基づいていることを確認し,その違いが引き起こすと思われる問題を考察する.
2009年12月11日(金)17:00-18:30
日本財団ビル3階 A会議室
Carsten Herrmann-Pillath(Frankfurt School of Finance and Management教授)
Building on Lea and Webley’s drug theory of money, the paper connects
different theoretical resources to develop a Darwinian theory of money.
The central empirical observation is the neuroeconomic result of the independent role of money as a reinforcer, which matches with a series of other insights into strong emotional impact of money use. Lea and Webley proposed that money piggybacks on a generalized instinct for social exchange. I put this into the more universal framework of the Darwinian concept of signal selection and Aunger’s theory of euromemes. This can be related to Searle’s theory of institutions, especially with regard to his notion of neurophysiological dispositions as a basis for rule-following. Thus, neuroeconomics and institutional theory can be put into one coherent framework of Generalized Darwinism, taking money and its emergence as a case study.
2009年12月9日(水)17:00-18:30
日本財団ビル2階 第1,第2会議室
増田直紀(東京大学大学院 情報理工学系研究科 数理情報学専攻/複雑ネットワーク/脳の理論)
鈴木和尭(VCASI研究助手)
人間関係の織り成すネットワークは複雑である。例えば、各個人がつながっている相手数は人によって異なることが普通である。そのような非一様なネットワーク上の社会的ジレンマゲームについて、協力行動の進化が促進されることが、2005年以来知られている。それ以来、複雑ネットワーク上でのゲームについて盛んに研究が行われている。実は、多くの結果は必ずしも頑健ではない。例えば、利得行列を少し変えたり、各プレーヤーが戦略を更新する規則を変更したり、非一様なネットワークにおける総利得の定義を変えたりすることによって、結果は様々に異なりうる。もっとも、そのような方向に研究が進んでいる現状にはそれなりの事情がある。ネットワーク上のゲームの定義について合意がとれていないことが大きな実状の1つであり、社会科学の諸領域を巻き込んだ議論が必要である。本発表では、複雑ネットワークの簡単な導入の後に、その上の進化ゲームについて、上の議論を踏まえつつ紹介を行う。


2009年9月9日(水)17:00-18:30
日本財団ビル2階会議室6
神取道宏先生(東京大学経済学部教授/ゲーム理論、ミクロ経済理論/)

この講演では、近接する諸領域と相互作用しながら分析方法・対象を急速に多様化させつつある
経済理論の現在と未来について、特にミクロ経済理論、ゲーム理論をご専門とするお立場から展望
していただきます。

経済学、ゲーム理論に限らず、人文社会科学諸領域、計算機科学、神経科学、生物学、数理科学、
認知科学などの諸領域をご専門とする方々(特に大学院生、学部生の方々)のご参加をお待ちしております。
 

2009年9月2日(水)15:00-17:00
日本財団ビル3階A会議室
末廣英生(神戸大学経営学部教授)
川越敏司(VCASIフェロー、公立はこだて未来大学情報科学部准教授)

チーム生産において、率先垂範の意味でのリーダーシップがどのように成立するかを実験によって明らかにした。2人の個人が、チーム生産性に関する私的情報を持って、自分で選択する水準の努力を、自分の望むタイミングで、チームのために投入するチーム生産ゲームを考える。このゲームには、パラメーターが一定の条件を満たすとき、複数の均衡が存在する。この条件を満たすモデルを実験した結果、チーム生産性に自信のある個人はリーダーシップ行動をとり、自信のない個人はフォロワーとなる、leadership by confidenceが現れた。次に、このリーダーシップ現象が内生的シグナリングとして生起しているかどうかを検証する実験として、同じ利得の下で私的情報を排除した環境で実験したところ、その環境ではリーダー・フォロワー関係が成立しなかった。さらに、伝達されているシグナルの内容が、送り手のパレート最適選択の提案である可能性を検証する実験を行った。その実験では、約半数の被験者がパレート最適選択を選好しているが、そのような被験者のうち自らリーダーシップをとって(均衡行動ではない)パレート最適選択の提案を行う者は限られていた。
従って、チーム生産におけるリーダーシップの成立には、leadership by confidenceが
均衡として支持されることが鍵となることがわかった。
※この研究は、末廣先生と安部浩次先生(神戸大学大学院経営学研究科)、小林創先生(大阪府立大学経済学部)の共同研究です。

2009年9月2日(水)13:00-15:00
日本財団ビル3階A会議室
宇井貴志(VCASIフェロー、横浜国立大学経済学部教授)
プレイヤーがmaxmin期待効用をもつグローバルゲームの理論と応用について説明する。maxmin期待効用は、Ellsbergのパラドクスを説明するために導入された非期待効用の一つで、曖昧回避的な意思決定の代表的モデルである。maxmin期待効用を応用した理論研究は、ファイナンスを中心に数多くあるが、そのほとんどは代表的な個人を前提としている。そこで本報告では、グローバルゲームを用いることで、戦略的状況下の曖昧回避的行動の含意について理論的に検討し、また銀行取付と通貨危機への応用について議論する。加えて、上記の理論に関する実験の設計についても検討したい。

 
2009年7月23日(木)17:30-
日本財団ビル3階A会議室
兪炳匡先生(VCASIフェロー、米国Rochester大学医学部助教授)
橋本英樹先生(東京大学医学部、同大学院医学研究科教授)
今回は、医療経済学、医療政策についてアメリカで先端的な教育、研究に従事している兪教授に、前半で、医療経済学研究のトレンドについてお話しいただき、後半に兪教授のご専門で、時宜的にも重要なインフルエンザ研究について(特に大規模感染対応策の経済評価、医療制度の国際比較、経済学に限らず疫病、数学モデルを含む)お話しいただきます。そのうえで、橋本先生から、日本の現状を踏まえてコメントをいただきます。ご専門を問わず医療経済学と医療政策にご関心ある方のご参加をお待ちしております。
2009年6月13日(土)10:30-18:30
政策研究大学院大学4階会議室4A
田村明久氏(慶応義塾大学理工学部数理科学科)
このたび東京財団仮想制度研究所VCASIでは、慶応義塾大学理工学部数理科学科教授で、組み合わせ最適化、数理計画法がご専門の田村明久先生にご協力いただき、以下の要領で第13回VCASIセミナーを開催することとなりました。