Language: 日本語 English

第4回VCASIセミナー『発話行為と対話的意図』報告

日時:      ≪前半≫ 9月8日(月)17時から
              ≪後半≫ 9月12日(金)17時から
場所
:      日本財団ビル3階東京財団A会議室
発表者:  太田勇希氏(言語哲学、宗教哲学、美学/英国Oxford大学大学院哲学部)
コーディネーター:  成田悠輔氏(VCASI研究助手)


2008年9月8、12日の2日間、VCASIでは言語哲学、宗教哲学、美学が専門の太田勇希氏(Oxford大学大学院哲学部)を迎え、「発話行為と対話的意図」と題するVCASIセミナーが開催された。参加者はVCASIフェローの鈴木健、瀧澤弘和をはじめ、哲学、論理学、科学史、政治学、ゲーム理論などを専攻する大学院生、学部生を中心とした10名余り。発表は、太田氏の米国Virginia大学での卒業論文"Performing Speech Acts: On the Dialogical Structure of Illocutionary Intention."の内容とその関連情報のサーベイを中心に行なわれた。

実際、"What are we doing when we are performing speech acts?"との問いに対して"We are uttering something with a certain dialogical intention."との一見
いたってシンプルな答えを提出する同論文の背景には、20世紀後半の言語哲学、特に言語行為論についての包括的検討がある。発表では、発話行為論の創始者
であるJ. L. Austin、John Searleの主張する"force conventionalism"への批判から出発し、Paul Griceの意味論をヒントに上に述べた発話行為の新しい特徴づけへといたる議論の道筋が一歩ずつ自己完結的に紹介された。

発表と同時並行で進められた議論では、一方ではAustin、Searle、Griceらの議論の詳細について質問、対話的意図を発話行為の必要十分だとする太田氏の主張の論理的細部について、他方では同論文の議論の実証的検証の可能性、発話を本質的に意図に基づく行為と解釈する議論の社会科学への含意などについて枠に囚われない意見が活発に交わされた。


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