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第5回VCASIセミナー「秩序は実在するか? --- 『法解釈の言語哲学』から」報告

日時:       9月15日(月)16時から
場所
:       日本財団ビル3階A会議室
発表者:  大屋雄裕先生(法哲学、情報技術による法・政治システムの変容/名古屋大学大学院法学研究科)
コーディネーター:  瀧澤弘和氏(VCASIフェロー)



さる9月15日(月),名古屋大学の大屋雄裕氏(法哲学)をお招きし,VCASIセミナー「秩序は実在するか? --- 『法解釈の言語哲学』から」が開催された.セミナーでは,大屋氏の著書『法解釈の言語哲学』の内容を解説していただくとともに,そこに展開された思想の含意や,その後の同氏の思想の発展をお話していただいた.

伝統的に法理論においては,「法は普遍として存在する」と見る自然法モデルと「法は規約されたことにより実在するようになる」とする実定法モデルが対立してきた.これに対して,同氏の議論は規則の正当化にまつわる哲学的議論(クリプキのパラドックスやキャロルのパラドックス)を用いて,「直接的規約/派生的規約の区別はできず,すべての規則は直接的な規約である」とする根元的規約主義を提起する.

こうした議論はあまりに思弁的に思えるかもしれないが,その含意は発展途上国や移行経済における法整備支援の問題や,法人格の意味,自由な個人の意味にまで及ぶものである.

当日は,シカゴ大学の山口一男フェローを始めとして十数名が参加し,活発な討論が繰り広げられた.


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