2009年12月14日,社会科学の哲学が専門の吉田敬氏(東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」(UTCP))をお迎えし,第20回VCASIセミナー「社会科学の哲学から見た神経経済学」を開催した.
発表では,まず初めに,日本ではあまり知られていない「社会科学の哲学」という学問領域がどのようなものであるかについての解説がなされた.社会科学の哲学とは,社会科学に関する哲学であり,主に社会科学の認識論的・方法論的考察を行う学問領域である.かつては方法論的考察が中心だったが,今日では存在論的考察も行われるようになってきたという.
社会科学の哲学において伝統的に問われてきた問題の例としては,以下のようなものがある.
・自然現象と社会現象は根本的に異なるのかどうか
・社会科学の目的と方法は自然科学の目的や方法と異なるのか
・社会科学において,科学者自身の価値観はどのように位置づけられるべきなのか
・社会というのは,個人の総和なのか,あるいはそれ以上の存在なのか.....