Language: 日本語 English

国籍カテゴリーを用いた「閉ざされた一般的互酬性仮説」の検証

Author(s): 
三船恒裕 ・ 牧村洋介 ・ 山岸俊男
日付: 
Wed, 2007-08-01
Abstract: 

内集団ひいきの説明原理として,社会的アイデンティティー理論が幅広く支持されているが,その説明力の限界が指 摘されており,近年では閉ざされた一般的互酬性の期待仮説(Yamagishi, Jin, & Kiyonari, 1999)が代替案として提案されている.しかし,Yamagishi et al. (1999) の理論は最小条件集団の結果のみを基盤としており,実在カテゴリーで構成される集団への一般化可能性を検討する必要ある.そこで,実在カテゴリーとして国 籍を用いて,神・山岸(1997)の囚人のジレンマ実験を実施した.結果は,外集団成員に対してより協力的に振舞う,つまり外集団ひいきが観察された.こ の結果は上記の両理論から導き出される予測とは異なり,最小条件集団実験を基盤とした理論を安易に他のパラダイムへ一般化することの危険性を示唆するもの である.さらに,事後質問と協力行動の分析から外集団ひいきの原因を推察する.

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