Language: 日本語 English

日本人の折衷的判断における社会的文脈の効果

Author(s): 
鈴木 直人 ・ 高橋 知里 ・ 山岸俊男
日付: 
Wed, 2007-08-01
Abstract: 

互いに矛盾する命題に対する中国人の反応を調べたPeng & Nisbett (1999)に関する代替的な解釈を検証するために,日本人参加者141名を参加者とする実験を行なった。Peng & Nisbett (1999)は,2つの矛盾命題の妥当性判断における差が,2つの命題が独立に提示される場合よりも同時に提示される場合に小さくなることを見出した(す なわち,折衷的判断が起こった)。このパタンはアメリカ人の間では見られなかった。本研究では,彼らの実験の部分的追試を行ない,アジア人の折衷的判断が 社会的領域に特定的なものであるとする仮説を検証した。本研究では矛盾命題に対する参加者の反応を2つの条件で比較した。社会的文脈あり条件では,各命題 が特定の人物の意見として表現された。社会的文脈なし条件では,提示した命題は同じであるが,誰がその意見を言ったのかに言及せず,一般的な意見として表 現した。結果は,社会的文脈が折衷的判断が生じるための必要条件であることを示していた。

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