VCASIは2007年4月から
2011年3月まで 東京財団の事業として実施されました。
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村八分社会における自己呈示:相互協調性の適応基盤に関する研究
Abstract:
本研究の目的は日本人の集団主義的行動の背後にあるメカニズムを明らかにすることにある。本研究では日本社会の 構造的特徴を集団の閉鎖性にあると仮定した上で、日本型社会構造を抽象化した村八分ゲームを日本人の参加者にプレイさせ、彼らの相互協調的自己呈示の変化 を調べた。実験では、39名の参加者を、相互協調性尺度への回答が他者に知らされる自己呈示条件と、そのような教示をしない自己知覚条件の2条件に割り振 り、村八分ゲームの前後での相互協調性を測定した。実験の結果、自己呈示条件では村八分ゲーム後に相互協調性の尺度得点が上昇し、自己知覚条件では相互協 調性が低下した。この結果は、日本人の自己認識は必ずしも集団主義的ではないが、集団からの排除を回避する為の社会的適法方略として謙虚な自己呈示をする ということを示唆している。
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